今月の餌食達と書いて生活費と読む

7月の餌食達

反則的な若さとセンス

MIDDLE OF NOWHERE/hanson

めてhansonを聞いたのは、いつも通っている散髪屋で流していたMTVだった。どの曲だったかは覚えてないが名前だけは憶えて帰ろうと必死に繰り返し口ずさんだのを憶えている。それから3週間程たってからスターウォーズを見に行った帰りにレコード屋へ直行して買ってしまった。

はっきり言おう。すごく反則的で、かつ嫉妬心爆発なアルバムだ。若ければ何をしても許されるわけではない。もしも相当なサバをよんでいるならば即刻カミングアウトしなければ許されない!!ファルセットボイスもろのボーカルといい「僕たちの未来は一体どこにあるの?」と言わんばかりの遠くを見つめる素直な瞳のジャケ写真といい、僕は納得できないぞ。

ってすごいセンス抜群なんだもん。かなりR&B入っているけどグサッグサッと体に突き刺さるような感触は、初めてXTC聞いた時のような感じだ。でもちょっと違うんだなぁ。XTCのように「すごいなぁ、追いつけないけど技を拝借させていただきます。」ではなくて「マネはしたくないけどおおそれしやした。」みたいな反撃の余地のある感動。それだけにジェラシー悶々なのだ。まるで横で小学生がC言語についてどうのこうの言っているのをはたでわけわからず聞いているような歯がゆさ。必死で「そんなこと全部理解してますぅ」というような顔をしながら79度違う方を向いて心の中では「え、ポインターが何?」となけなしの辞書を調べているような敗北感。

も、これって自分の己惚れのせいなんですよね。すごくたち悪い。でもそんな自分がとってもカワイイ。だから負けは認めたくない。これもたち悪い。だからこそこの3人組のこの先がとっても楽しみ。そんなCDでやんす。

EXIT