マリア様のこころ……?
最終更新日 : 05/18
「今年の学園祭、「マリア様のこころ」を題材にするわ」
ここは薔薇の館。祥子さまは開口一番そう言った。
隣に座っている令さまも
「せっかくリリアンにいるんだし、こういう事を考えてもいいと思うのよね」
と付け加えた。
「マリア様のこころ」か……
「つぼみの3人には歌にちなんだ物を持ってもらうとか、ね。さすがに青空は難しいし、樫の木もちょっと……まぁ、これらはどうにかするとして」
令さまの説明が続く。
祥子さまも、今回はノリノリらしい。
「そうね、とりあえずこちらで決めていたのだけれど、乃梨子ちゃんは山百合がいいわね。由乃ちゃんはサファイアでどうかしら」
「あの、お姉さま……私は?」
「祐巳は……」
祥子さまが一瞬目をそらした様な気がした。
何故私の名前が出ないのだろうと思い、口に出してしまった事を後悔し始めたとき、お姉さまが言葉をつなげた。
「祐巳は残ったウグイスなんだけど……ック」
「……ック?」
「あのね、祐巳さん」
俯いて肩を震わせているお姉さまの代弁をするように、志摩子さんが続ける。
「打ち合せのとき、3人がイメージしたのが全く同じだったの。祐巳さんが両手でうぐいすを覆ったまま『お、お姉さま。うぐいす……う、うぐいす』と慌てている図が、ね……クスッ」
薔薇さま達、酷い……祐巳はそう思わずにはいられなかった。
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